ikoriのブログ

あふれてしまいそうなこと わすれてしまいそうなこと おぼえていたいこと  かんじたこと 日常の記録

ライオンとコトリ

コトリはライオンにききました

これから私を食べる?

するとライオンは笑っていいました
君みたいなちっぽけ 食べてもお腹いっぱいにならないよ

それなら そこで素敵な歌を歌っていてくれた方がずっといい

それなら 空を飛び回るのを見せてくれていた方が たいくつしなくてずっといい

私は空を飛べないからね

君が出した植物の種は わたしが命のために頂く命を 育む緑が産まれる

それぞれに それそれぞれが あるんだ。

忘れてはいけないのは 欲のために必要以上におおきなお腹にならないことだね…

おっと、君はそのことを一番知っているね 飛べなくなってしまうのだから


ライオンさんには どうしてそんなに立派なたてがみがあるの?
王様みたいね


みんなが そういってくれる

これはね 私の誇りがつまっているんだ

強くなるごとに色が濃くなるのさ
僕は そう母親から教わった
だから立派といわれるとうれしいね


ここへは誰も登ってくることは出来ない 険しい崖の上だからね 私はいつも一人だ

君は良く来たね わたしはここで こうして立っている


君は空が飛べる だからここへ来た

…ここで誰かと話をするとは 思いもよらなかったよ



私はね
正しく強く いなければいけないと思っていたし、弱音は吐いてはいけない
そう決まっているんだ …王様だからね

だけど、それは本当のすべてではない

わたしの心をを聞いてくるかい?


もちろん

食べられないと知って
コトリはライオンのたてがみに 安心してとまった
カフカの懐かしい 産まれた巣のベッドのようだった

ライオンは静かな声で話しを続けた

ここを守ることを辞めたいわけじゃない 半分はわたしが望んだことなんだ

だが、ここはあまりにも孤独だった でも 私が決めたことなんだ わたしが…
だから やりぬかなければならないことと信じ 私はわたしに それを科した
わたしは私の決めたことから 離れるべきではないと 決めつけたのだ
そして長く立つうちに わたしは   何者も よせつけなくなっていったんだよ

孤独の中 思いを巡らせているうちに 一つでもネジがはずれてしまったら
崩れてしまいそうになる部分が私の中に あることに ふと気がついてしまったんだ…


コトリは だまってきいていた


少しの沈黙のあと
…ふいに たてがみに深くもぐりこみ
頬をこすりつけ くるっと向きをかえると たてがみから顔だけ出して 

ライオンさんの匂い 大好きよ といった



そして

わたしは答えを知っているよ
それを知らせに来たのだもの

と明るく歌うようにさえずった


ライオンはいつもより低い声で 吐息混じりに

 そうか…

 と一息に言って 静かに目を伏せた

その顔は とても優しい 目じりの垂れた 笑顔をしていた…


コトリは嬉しそうに またさえずった
たてがみから 出した 顔だけのせいで
コトリも くちばしのある 小さなライオンのように見えた 


to be continued...

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おはようございます
今朝も雨模様ではなく
窓の外 小鳥のさえずりが聞こえます
またね、雨が降らないのも心配ですが…
週末は色々したかったけれど
急な暑さにダウンでしたので
静かにこんなお話しを書いていました


今週も一週間の幕開けです😊
あなたの舞台に
たくさんの喜びと輝きがありますように
明るい朝日を浴びて おでかけください
さぁ、今週も乗り切って!

応援しています🍀

こまめな水分補給をしてくださいね😊